小田の伝説民話を語るみんみんゼミ

「みんみんゼミ」誕生秘話

それは、ある会話から始まりました。

孫「おばあちゃん、小田には民話は無いんよね」
おばあちゃん「そがあなことは無いよ。小田にもいっぱい民話があるよ」
孫「でも一度も聞いたこと、無いよ。」
おばあちゃん「ありゃあ。そりゃ、悪かったねえ。」

河内町小田地区は、東広島市の東北の端にあたります。白竜湖ダムの西側に広がる田園の中を真っ直ぐに伸びた道路、道の駅「寄りん菜屋」や米粉パンの「パン&米夢(パントマイム)」などがあります。
古くは、小田城もあったという、歴史ある土地柄です。もちろん、民話だって、たくさん残っていました。しかし、おばあちゃんとお孫さんの会話のように、いつのまにか、民話を語り継いでいくことを忘れていたのです。
お孫さんとの会話を聞いて、「はっ」と気付いた私たち。
「今からだって遅くない!!」
小田史跡調査会の方々が保存してくださっていた民話を、ひとつひとつ、物語風にアレンジし、小田地区住民の声で、次世代に語り継ぐことを始めました。
小田のみんなが語り手で、小田のみんなが知恵を出し合い「みんみんゼミ」は育っていきます。
どうぞ、温かく見守ってくださいますようお願いします。

紙芝居の絵 南有田 秋徳作

河童の力
「河童の力」より

みんみんゼミの趣旨にご賛同頂き、特別に割り箸を筆代わりにして、民話の素朴さ、情感を表現していただきました。

南有田 秋徳氏のプロフィール
  画家。東広島市西条町
  個展「戦禍母子像」などを開催し、多岐にわたる作品多数。
  絵本作成にも意欲的、作品には「七つ山の鬼たち」、「リゲルのふしぎな旅」など。
  他にも、椋鳩十著「ヤクザル大王」の絵担当等、多数。
  絵本日本新人賞受賞。

キャラクター「みんみ と んゼミ」

キャラクター紹介

みんみんゼミのキャラクターの作者 ほほえみここ氏のプロフィール
  絵本作家。東広島市西条町。作品「ぼくのねがいごと」 他
  みんみんゼミでは、「野呂観音池のオオサンショウウオ」から
  絵の制作をお願いしています。

テーマ曲「一緒にいようね!」
  みんみんゼミのオリジナルテーマ曲ができました。

  こちらのPDFファイルをダウンロードしてご活用ください。

「小田民話の道」散策コース

散策コース
こちらのPDFファイルをダウンロードしてご活用ください。

小田の民話DVD販売について

「みんみんゼミよりお知らせ」
ご希望の方に、小田民話のDVD(2作入り・消費税込み1,000円)をお分けいたします。

お名前・郵送先のご住所・電話番号・希望する民話名2作~3作を書いて小田地域センターまでFAXまたは電話・葉書等でお知らせください。

ご希望する民話が準備出来ない場合には、当方よりご連絡させて頂きます。

何かとご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承くださいませ。

小田の民話

みんみんゼミが収録した小田の民話紙芝居DVDの一部を紹介させていただきます。

1.将軍社<牛頭社>(しょうぐんしゃ ぎゅうとうしゃ)

小田地区から宇山地区へ抜ける山の中に、大きな農業用のため池があり、通常は、「堤大池」と呼ばれています。
「堤大池」から少し小田地区に入った所に、小さなお社があり、これが 坂の上田村麻呂を祭ったとされる「将軍社」です。
毎年秋口には近隣の住民がきれいに掃除をして、お祭りをするなど、大切にされてきました。
別名を、「白鳥社」とも「牛頭社」とも呼ばれています。

この池は、自然にできた池ではなく、人々の力によって造られました。機械が無い時代、何年もかけて、人々が汗水流して造り上げたのです。
そのつらい仕事を、じっと見守ってくれる白い鳥がおりました。
働く人々と、白い鳥(むかしは、白い鳥は神様の使いだと信じる人も多くいたようです)のつながりは、どんなものだったのでしょう。

そして、「牛頭社」と呼ばれるようになった訳は、どんなことだったのでしょう…

2.浄楽寺の霊泉(じょうらくじのれいせん)

今の4の組(白竜湖ダムから少し南西にいった辺り)に「浄(じょう)楽寺(らくじ)」という薬師如来をご本尊にしたお寺があった。
近くに住む娘、「らく」は、お母さんの目が次第に悪くなっていくのが気にかかり、「やくしさん」のお力を頂こうと百日の願をかける。
満願の日(願いが叶うとされた、願掛けから100日に当たる日のこと)、らくは浄楽寺の泉で目を痛めた白い鳥が、熱心に泉の水で目を洗う内、すっかり元気になって、飛び去る様子を目撃。
「ひょっとしたらお母さんの目も、この水で直るのでは…」と、らくは、お母さんを呼びに家に駆け戻った。 さてさて、お母さんの目は良くなるのかな?

3.小田八幡神社の伝説(おだはちまんじんじゃのでんせつ)

小田八幡神社の総社が、大和町椋梨にあった頃のこと。
ある夏の日に、その総社が火事になった。その時、小田の力持ち「作兵衛」は、燃えさかる火の中から、御神体の一つである「太鼓」を運び出し、小田まで持ち帰った。
ご神体を新たな神社に安置するためには、京都にあった吉田神社から「ご神符」を頂く必要があったので、小田の民は翌年ご神符を頂きに上京することにした。
その帰り道、一行が下河内(小田まで20km位離れた所の地名)まで帰ってきたとき、大雨が降ってきた。
雨は、翌日になっても降り止まず、更にひどくなるばかり。困った一行は京都で頂いたご神符を掲げて、お祈りをした。
さてさて、一行は無事小田にたどり着けたのかな?
(※語り手は、当時小学生の方です)

3.河童の力(かっぱのちから)

白竜湖(はくりゅうこ)近くでちからの抜けた河童(かっぱ)をみつけたお年寄り。
最初は、ただかわいそうに思って、家に連れ帰るが、近所の人たちの大さわぎを見て、見世物(みせもの)にしてひともうけをしようとほくそ笑む。その間も、河童の弱弱(よわよわ)しい声が聞こえてきて
「水を、水をください…」
さてさて、河童はどうなるのかな?

4.深山の観音さん(みやまのかんのんさん)

深山渓谷(みやま・小田地区白竜湖ダムから河内駅方面へ行く途中)にあった甘露寺(かんろじ)に金ぴかの観音さんがいらっしゃった。
ある時、大洪水(だいこうずい)にあい瀬戸内海(せとないかい)に流されてしまう。
観音さんは、初めての海を楽しんでおられたが…
さてさて、観音さんの運命(うんめい)は?

小田に伝わる11の伝説

小田に昔から伝わる11の伝説を紹介しています。
昔話に想いをはせながらこの地区を歩いてみませんか?

YouTube共和の郷・おだチャンネルに紙芝居をアップしました。